<第44回例会 2024年3月31日(日)14時~16時>

■場所 かがわ総合リハビリテーション福祉センター 第1会議室

■参加者

20代~50代の男女7人(このうち1人は初参加の男性)+お子さん1人

■内容

 報告事項が4点ありました。

・10日に香川県言語聴覚士会学術集会に香川言友会として参加したことや、その際に出席されていた言語聴覚士の方に話を聞きにいったこと

・「セルフヘルプグループプラットフォーム」の協力すること

・30~31日に言友会中四国大会(岡山開催)に参加したこと

・四国のほかの言友会と何かできないかを検討していること

 これら報告について、意見交換もしました。

 なお、5月例会(26日)は開催時間を午前10時~正午に変更します。4月例会(28日)は通常通り14時からです。


 <香川県言語聴覚士会の学術集会で吃音シンポジウム 2024年3月10日(日)>

 香川県言語聴覚士会の学術集会が10日午前にあり、香川言友会側として5人が出向いてきました。学術集会は年1回開かれているようで、この日は9時半~12時20分に開催。このうち10時半から1時間の枠を香川言友会にもらいました。

 最初に香川言友会の山下会長があいさつと自身の体験談を話し、続いて佐々木事務局長が、言友会とは何かを説明しました。その中で、2013年に北海道の当事者の看護師が自死されたことを挙げて「吃音への無理解はときに人を死に追いやります。香川言友会は、今悩んでいる人がすがれる場でありたい。そのサポートの力量を持つのが言語聴覚士の方々だと思っています。香川言友会の味方になってほしい……これが私たちの願いです」と訴えました。

 その後には、香川言友会側の4人、県言語聴覚士会会長、司会の佐々木の計6人が登壇して、シンポジウム形式でそれぞれが伝えたいことを語り、それに言語聴覚士会会長が応じました。

 香川言友会の1時間枠の後には症例発表があったのですが、それも吃音に関する発表でした。傍聴させてもらい、また質疑応答にも参加し、大いに勉強になりました。

 今回このような機会を県言語聴覚士会が与えてくださり、何人かの言語聴覚士の方々と知り合いにもなりました。これをきっかけとして、さらに活動の場を広げていきたいと思っています。


 <男女共同参画センターの登録団体の交流会 2024年3月9日(土)>

 高松市男女共同参画センターの登録団体の交流会が9日にありました。香川言友会も登録団体なので、事務局長の佐々木が参加してきました。出席した25団体それぞれが今年度の活動を振り返り、来年度の計画を披露しました。香川言友会としては佐々木がそれらを話し、「吃音のある人がもし目の前にいたら、その人が話すのをゆったりと聞いてあげてください」と伝えてきました。

 交流会終了後にエレベーターの中で一緒になった他団体の人から「吃音は治るものなのでしょうか?」と聞かれたため、「理想としては、吃音のある人がそのまましゃべり、それを世の中の人たちが自然のことだと受け止める。そうすれば、吃音は治すべき、という考えがなくなるのですが」と答えると、「ああ、そういうことなのですね。そうですよね」と納得されていました。

 少しずつでも吃音への理解が広がればと願い、登録団体としても活動を続けていきます。


 <第43回例会 2024年2月25日(日)14時~16時10分>

■場所 かがわ総合リハビリテーション福祉センター 第1会議室

■参加者

20代~50代の男女3人+お子さん1人

■内容

3月10日にある香川県言語聴覚士会学術集会に香川言友会として参加して、当事者からSTの人たちに知ってほしいことを伝えてきます。その打ち合わせしました。

香川言友会側からは5人が参加します。1時間の枠をもらっており、以下のようなプログラムを検討しています。

10:30 香川言友会会長のあいさつ、吃音体験談披露

10:40 香川言友会事務局長による「言友会とは」説明

10:50 言語友会側とST側から数人ずつがパネリストになってシンポジウム形式

11:20 質疑応答

11:30 終了

 

今後は双方で調整を進めていき、当日に臨みます。


 <香川大学での吃音出前講座 2024年1月31日 10時半~正午>

 香川言友会員を含む香川、岡山、愛媛の吃音当事者やその親ら9人の有志が、香川大学の教員免許取得を目指す1年生約180人に吃音出前講座を開きました。香川大での出前講座はこれまではコロナ禍の中での開催だったため、オンライン参加もあって、リアルの教室でこれほどの多さではありませんでした。今回初めて大人数になり緊張しましたが、なんとかやり遂げられました。皆さんです。熱心に受講してくださいました。プログラムは次の通りです。

10時30分 講座開始 あいさつ

10時35分 有志のうちの1人が作成した動画放映。内容は専門家(菊池さん、岡部さ

       ん)による解説、10~20代の当事者十数人による短い体験談リレー、テ

       レビ局の当事者アナウンサーの話

10時55分 動画に関して補足説明

11時00分 グループトーク。8グループ(1グループ20~23人くらい)に分け、

       それぞれに有志がついて語り合い

11時25分 グループを変えてトーク2回目

11時45分 アンケートを書いてもらいました。締めのあいさつ。

12時00分 終了 


 <第42回例会 2024年1月28日(日)14時~16時45分>

■会場 かがわ総合リハビリテーション福祉センターの第1会議室

■参加者 10人(うち子ども1人、それ以外は20~60代の男女)

  このうち2人は、吃音者就労支援団体「ストライド」(どーもわーく)のお二人でした

■内容

 今回は、ストライドのお二人が参加してくださいましたので、支援内容をうかがいました。ストライドは、障害者手帳の取得支援に力を入れています。現在、企業や事業所は法律で障害者雇用が義務付けられていますので、手帳があれば、就職しやすくなるともいえます。また、合理的配慮は手帳がなくても受けられるべきものですが、手帳があるとスムーズに配慮が受けられるというメリットもあります。そういったことなどの説明をしてもらいました。また、さまざまな質問にも答えていただきました。

 例会に参加していただき、ありがとうございました。 


 <第41回例会 2023年12月17日(日)正午~15時>

 今回は忘年会としました。場所は善通寺市のイタリア料理店「ディアー」。会員家族も含めて15人程度が参加し、にぎやかに過ごせました。


 <第40回例会 2023年11月26日(日)14時~16時45分>

■会場 かがわ総合リハビリテーション福祉センターの第1会議室

■参加者6人(うち1人は子ども、それ以外は20~60代の男女)

■内容

 初参加の人もいて、自己紹介から始めました。その後、今月5日にあった「徳島吃音のつどい」で講演された言語聴覚士の坂田善政さん(国立障害者リハビリテーションセンター学院教官)の講演資料を皆さんと共有しました。


<高松市男女共同参画市民フェスティバルに参加>

 11月18日~12月3日に開催の標題のフェスティバルに香川言友会は参加しています。ワークショップなど盛りだくさんの中、会としてパネル展に掲示しています(写真)。会の紹介、吃音解説、会員の声などを掲示しています。ぜひ見に行ってみてください。


 <第39回例会 2023年10月28日(土)14~16時>

■開催場所 高松市の瓦町市民活動センター8階 会議室1

■内容 11月後半から始まる高松市男女共同参画センター市民フェスティバルに香川言友会はパネル展に参加します。パネルに何をどういうふうに掲示するかを考えました。11月に何人かが集まって、掲示作業をする予定にしています。


  <第5回香川吃音のつどい>

 2023年10月8日(日)13~16時、第5回香川吃音のつどいを、高松市男女共同参画センターで開き、30人が参加しました。テーマは「吃音 世代ごとの向き合い方を考える」。旭川荘南愛媛病院院長で吃音相談が外来を担当する岡部健一さんを講師として招き、続いて、4グループに分かれてグループトークをしました。

 参加者の立場はさまざまです。当事者やその家族、言語聴覚士、吃音に関心がある人、発達障害をテーマにしたグループの人などなど。年齢層も17歳から70代まで。グループトークでは、1グループには親が集まり、それ以外の3グループはさまざまな立場の人たちで、語り合いました。

 終了後に回収したアンケートを見ると、「立場の同じ人たちと意見交換ができて良かった」「吃音の多様性、変動性の説明で理解が深まった」「どもることを受け入れる社会にする、どもることが悪いことではない、という考えを周囲が持つことが大切だと理解できた」「家族としては、とらわれないおおらかな心、待つことの大切さを知りました」など、貴重なご意見、感想が寄せられました。

 最後に、今回は高松市男女共同参画センター市民企画講座に採用され、補助金もいただけました。参画センターの皆様へ、ありがとうございました。


  <第38回例会 2023年9月24日(日)14時~17時すぎ>

■場所 高松市西植田町の「まるまる農園」

■参加者 香川言友会から7人(20~50代の男女+5歳と6歳のお子さん2人)

    その他の人たち十数人(教員、会社員、カメラマン、畳職人など夫婦や家族連れ)

    農園経営の一家(小学生の男の子も)

■内容

 今回は、室内例会というこれまでの方向性をがらりと変えて、屋外に出向き、吃音以外の人たちと交流しながら、青空の下での農作物収穫体験としました。参加者たちは農園の指導を受けながら、栗の収穫体験・キウイの袋外し作業、収穫間近の香川本鷹(とうがらし)見学、一面に広がるひまわり畑をバックに記念撮影、イノシシ肉の簡単なバーベキューを楽しんみました。大人ももちろんですが、お子さんたちも、初対面なのにすぐに手をつなぎ、ところ狭しと走り回っていました。

 最後に、吃音以外の十数人の人たちに、香川言友会パンフレットと10月8日開催の「第5回香川吃音のつどい」チラシをくばり、会のことをPRしました。

 今回感じたことは、みんなと一緒に何かをする作業なら、表情だけでコミュニケーションが取れるし、感嘆符を発するだけでも十分。あえて言葉はいらないことに気づきました。これは、吃音者にとって、非常に楽な世界でもあり、楽にコミュニケーションがとれるのではないか。今まさに苦しんでいる吃音者には、最高の場になると思いました。今後も企画していきたいと思っています。


   <第37回例会 2023年8月26日(土)14時~16時45分>

■開催場所 高松市男女共同参画センター 学習研修室1

■参加者 20代~60代の男女11人(女性5人:男性6人)。

▽当事者10人:家族1人。

▽肩書は専門学校生、大学生、福祉職、公務員、精神福祉士、会社員などさまざま。

■内容

 初めての参加の人が3人おり、自己紹介から始めました。「最近、話す時の速さ、声の大きさを意識するようになり、症状が少し改善した」「今月初めにコロナにかかり、吃音の調子が悪くなった」「吃音でつらいことを思い出すのがつらい」「最近になって、吃音のある自分だからできることをしてみたいと考えるようになった。少しは前向きに考えられるようになったので、今日参加した」

 私が時に印象的だった話を紹介します。

①参加した女性の1人は「職場では、吃音があることを伝えていません。でも、言葉がスムーズに出ないことは周りは分かっています。電話でどうしても言えない言葉は代わりに言ってもらいます。人は誰しも何らかの困りごとを持っているもの。その人が理由を明かしていないことは、周りも聞きません。同僚がもし、『子どもが熱を出して出社が遅れる』と頼んできたら、私がカバーする。私ができないことは同僚がカバーしてくれる」と話しました。成熟した職場だと感じました。

②別の女性の話です。「高校3年生の時、大学入試の面接の練習に悩みました。担任も『これで面接受かるんか』と心配していたけど、そう言われると余計に悩みました。ある時、心理師の先生から『吃音があるからと言って落とさんよ。やる気さえあったらいけるよ』。この言葉に目が覚めました。大学には無事、入学できました」

 自己紹介の後は、4人グループと5人グループに分かれて語り合いを続けました。約20分ごとに、メンバーを変えながら3回やりました。

 小人数にしたのは、自己紹介の時の、ある女性の話からです。「少人数の会話だとそんなに症状は出ないけど、これくらい(11人)になるとしんどい」。そこで4、5人グループにしたわけです。その女性は、楽にしゃべられたようです。

 最後に、10月8日(日)に第5回香川吃音のつどいを開催する準備をしていることを説明し、また、次回例会は趣をがらっとかえて、観光農園での収穫体験を計画していることも説明しました。いつもは屋内での語り合いばがメインです。次回は屋外で開放的な気分になれる例会にしたいと考えています。 


    <第36回例会 2023年7月30日14時~16時半>

■開催場所 かがわ総合リハビリテーション福祉センター第1会議室

■参加者 20代~60代の男女13人+お子さん2人=計15人

 会社員、公務員、学生、育休中、教師などさまざまなの立場の皆さんが参加してくれました。香川県言語聴覚士会の会長さんも見学に来られ、質疑にも応じてくださいました。

■内容=言語聴覚士の視点・当事者のさまざまな悩み=

 初めての方が多く、最初に各自が自己紹介をしました。自己紹介の際に「これが聞きたい」という発言がいくつかありましたので、自己紹介後はそれに答えるコーナーとしました。その後に、会長さんにいろいろ質問をし、教えていただきました。

 例えば「言語聴覚士は病院勤務がほとんど。医師の指示がないと動けない。医師が吃音に関心がある人、どれだけいるか。それが問題」「香川県内で成人の吃音を診ているのは、かがわ総合リハビリテーションセンターくらいではないか」。

 さらに、親御さんによくお願いしている言葉として「お子さんには話し好きになってほしい。詰まりながらしゃべってもいいのでは」「褒めてあげて」。自己肯定感を高めることを重視されているそうです。そのために「何が好きかなあ、何が得意かなあ」と一緒に遊んであげることも多いそうです。

 医師や言語聴覚士はよく「様子を見ましょう」と言いますが、こういう意味だそうです。「今までと少し関わり方を変えてみて様子をみましょう」というところが大事。しばらく様子を見て、さらに、関わり方を少し変える。そういう意味なのだそうです。

 そのほか、参加者の皆さんかららこんな声が聞かれました。

 <今は医学部5年生。病院の実習で自分の名前が言えない。このまま社会に出られるのか。皆さんがどう吃音と向き合っているのか、興味がある>

 <来年小学生になる娘が当事者。最近は娘は吃音があっても楽しそうにしている。病院では「ありのままを受け止めましょう」と言われる。親としては何とかしないのだが。でも、当事者団体の会に参加するうちに、親の吃音への認知を変えないといけないのか、と思い始めている>

 <吃音をひた隠ししてきて、自己肯定感を持たずに大人になった。でも今は自分を変えたいとと思う>


 <香川大学教育学部で吃音出前講座 2023年7月21日(金)8時50分~90分間>

 香川言友会員を含む香川、岡山、愛媛の吃音当事者やその親ら8人の有志が、香川大学教育学部で3、4年生約70人に吃音出前講座を開きました。受講生は教員免許を取る皆さんです。熱心に受講してくださいました。プログラムは次の通りです。

 

 8:50 あいさつ

 8:55 事前編集した当事者らのインタビュー動画の放映

 9:10 グループワーク1回目

 9:40 グループワーク2回目

10:10 担当の小方朋子教授の話 司会からあいさつ

10:20 終了


  <第35回例会 2023年6月24日(土)14時~16時半>

■開催場所 瓦町市民活動センター会議室1

■参加者 20~50代の男女5人

■テーマ 書籍「吃音Q&A」の中の表「吃音軽減のために使用したテクニック」を活用

 この書籍名は「保護者からの質問に自信を持って答える! 吃音Q&A 吃音のエビデンスを知りたい方へ」です。署者は菊池良和さんら3人の研究者です。この中の8問目として、吃音から自然回復した成人124人を調査した論文が紹介されており、「吃音軽減のために使用したテクニック」の表が掲載されていて、25のテクニックが紹介されています。それを活用して、参加者が2人組と3人組に分かれて語り合い、その後に共有しました。次のような意見や感想が出ました。

 「自分は早口であることを意識しているので、ゆっくり話したほうがいいかも」と理由から、テクニック「はっきり話すよう試みる」「リラックスした呼吸に集中する」などが挙がりました。また、体の疲れから元気の出ない時は吃音が出やすいことから、テクニック「十分な睡眠と身体的活動によるストレスのない生活に注意を払う」に注目した感想も。

 「子どもの頃にやっていた」という理由でテクニック「語頭音の引き伸ばし」に注目した人や、「実際に今もやっている」としてテクニック「十分な間を取るように気を付ける」を挙げた人もいました。映画「英国王のスピーチ」で言語聴覚士が国王のスピーチ文をチェックする際にしていたこととしてテクニック「問題となる音や語を分析する」に着目した人もいました。

 自身の娘さんがかつて飲食店でバイトしていた時に「温泉卵」の「お」が言えず、自分で自分の体を観察してほほの筋肉を意識すれば言えるようになったことを例に、テクニック「どの筋肉が関係するのか分析する」を挙げた人も。また、職場で小グループでの司会をした時に仲のいい人の目を見ながら発話すると言いやすかった実体験から、テクニック「発話の前に数秒アイコンタクトを取った」「どもってもアイコンタクトの維持を試みた」を挙げた人もいました。

■その他 

 参加者の1人が「カミングアウトをしてこんな良いことあった」と紹介してくれました。その人の娘さんが以前、寿司店で接客のバイトしていました。雇われる際に、吃音があることを伝え、客から聞いた注文を紙に書いて寿司職人に渡すことが決められていたそうです。ところがある日、「早く言え」と寿司職人から怒られてしまいます。その日の営業時間を終えて、娘さんは「吃音を最初に伝えてあり、紙に書いて渡すことを承知の上のはす」と抗議しました。すると、その職人は謝罪したそうです。事前に吃音を伝えていたからこそ、抗議ができたのです。


 <第34回例会 2023年5月28日(日)14時~16時半>

■開催場所 屋外・高松城跡玉藻公園の桜の馬場

■参加者 20代~50代の男女5人

■内容

 気候も良い季節なので、屋外で開きました。高松城跡の中にあり、花見の季節には大勢の人でにぎわう場所です。

 今回のテーマは、それぞれの吃音の定義。非吃音者から「吃音って何?」と聞かれたら、どう答えるでしょうか? 当事者一人一人、微妙に違うのではないでしょうか。吃音の何を一番伝えたいか、それも異なるはず。そんなことを語り合いました。

 手法は「相互インタビュー・他己紹介」。2人1組になり、一方が相手に質問して文章に。終わると、立場を代えて同じように文章に。それを読み上げ合いました。最初は練習も兼ねて「今日、ここに着た理由」をテーマに。その後に「吃音の定義」。

 こんな文章になりました。一部を紹介します。

「吃音とはどんな症状か、というのはネットで調べられる。私はそれより内面のことを話したい。私は子どもの頃から、吃音の悩みを家族に言えなかった。つらいことを一緒に考えてくれる環境がなかった。例会に来る当事者の親を見ていると、うらやましい。親の理解があって初めて学校にサポートを依頼できる。安心できる環境が整う。自分らしくいられる。私は、吃音なんかなかったらよかった、恥ずかしいもの。と考えてしまう。小さい時から、吃音があっても私は私、周りも受け入れる、そういう環境が理想」

「言いたいことが頭にあるのに、思うように口に出せないこと。よく、かむ、というが、これとは異なる。かむ時は、緊張したり、あわてていたりして、頭には言いたい言葉がまだない。頭が真っ白。また、緊張しないように、あわてないように、事前に練習すれば解決できる。でも吃音はそうでなない」

「言葉の発生が難しい症状。口を動かしながら発声するのが難しい。明確な原因は不明だが、健常者と比べて、神経や筋肉に変性があるのではと思っている。私は個性としてのハンデとしてとらえている。アプローチとして、ゆっくり話す、気にしすぎないように」

 続いて、シアターゲーム(いわゆるアイスブレーク)をしました。この日の参加者には役者が1人おり、その人のリードのもと、やってみました。吃音者は一般的に言葉でコミュニケーションをとることが苦手です。シアターゲームは、頭で考えずに直感で体を動かしコミュニケーションをはかるもの。だんだんと参加者の動きもスムーズになっていったように思えました。


 <第33回例会 2023年4月29日(土)14時~16時25分>

■開催場所 高松市男女共同参画センターの学習研修室1

■参加者 20~60代の男女6人(このうち女性1人)

■内容

 初参加の人が2人いたため各自自己紹介。それに関しての感想や質問などがメインでした。教員を目指す人からは「教員採用試験で配慮を求める欄に、吃音であることを書くべきかどうか悩んでいる」という声も。この日の参加者には現職教員2人もいましたので、その悩みについて具体的なアドバイスもありました。また、先月に徳島であった吃音親カフェに参加した人もいたので、その報告もありました。

 新年度になって環境が変わったことによる悩みは?というテーマに関しては、仕事が管理職から現場に戻ることになった参加者から「現場に戻るのは20年ぶり。当時、吃音が理由でできなかったことは今もおそらくできない。これからは、できることをやっていく、できないことはやらない」という発言もありました。

 また、最近詩吟を始めた人からは「どもって言いにくい言葉でも、詩吟のように最初の音を長く言ってみると、そんな言葉でも言える」という発言もありました。


 <第32回例会 2023年3月26日(日)14時~16時50分>

■開催場所 高松市男女共同参画センター6階学習研修室1

■参加者 20~50代の男女10人(このうち女性3人)+子ども2人

■内容

 当初は花見をする予定でしたが、天候不順のため通常の例会の形で開催となりました。初めての人が3人参加したため、「しゃべりが難しいのなら、聞くだけでも構いません」と声かけしたうえで、各自の自己紹介から始めました。続いて、「新年度を前に抱負や悩み」をテーマに語り合いました。

 妻が当事者という男性は「妻のことをもっと知りたいと思って参加しました」と発言。30代の男性は「ずっと吃音を避け続けてきた人生、だましだましやってきた」と話し、「趣味は1人で遊ぶこと。バイクや鉄道で日本中を回りました。旅に出ると旅人と身分でいられるので楽」。別の男性からは「例会はたまには場所を変えて、例えば芋掘りといった外に出ていってはどうか? 言友会のメンバーだけでもいいし、他の団体と交流してみるのも、視野が開けるのでは」と提案も出ました。

■貼り紙

 今回から例会会場には、誰もがより一層気を許せる場所にするための心構えとして、次のような貼り紙をすることにしました。

◎話さなくてもOK。聞くだけでもOK。筆談でもOK。

◎例会ではみんなが主役。みんなに発言の機会を。

◎ありのままを聞きましょう。批判や説教はやめましょう。 


 <第31回例会 2023年2月25日(土)14時~16時30分>

■開催場所 高松市生涯学習センター「まなびCAN」和室

■参加者 19歳~60代の男女6人(このうち女性1人)

■内容

 各自の近況報告の後、セルフヘルプ・グループのあり方について話し合いました。本「知っていますか? セルフヘルプ・グループ 一問一答」(解放出版社 2001年出版 伊藤伸二・中田智恵海編者)をもとに改めて、どうあるべきなのかを考えました。特に次のことの重要性を確認しました。

・これまで誰にも話したことのないことを話したり、それを聞いたりする場です。安心していられる場、話せる場であることは絶対条件です。誰にも言えずに悩んでいたことを恐る恐る話したとき、「その場合はね……」「……でもね」などと、反論や望んでいないアドバイスをされたら、話したくなくなります。体験を語り合うときは、「言いっぱなし」「聞きっぱなし」が重要です。


 <第30回例会 2023年1月29日(日)14時~16時45分>

■開催場所 瓦町市民活動センター8階第1会議室(対面のみ)

■参加者 19歳~60代の7人(このうち女性は1人)。このうちの1人は初参加でした。

■内容

 初参加の人がいるため各自自己紹介をし、今年の抱負などを話し合いました。

 また、公的サービス「電話リレーサービス」について紹介しました。香川言友会の1人が、1月8日の千葉言友会にオンライン参加し、実際にこのサービスを利用している吃音者の女性の話を聞く機会がありました。電話リレーサービスは主に、聴覚障害者のための制度。「聞こえない人」と「聞こえる人」との電話での会話を、画面上の通訳オペレーターが手話や文字を音声に通訳することで、双方向につなげるものです。一部の吃音者から「活用できないのか」との声が上がっていましたが、実は既に活用していた吃音者がいたというわけです。

 このサービスを使うには、医師による「吃音症であり、電話リレーサービスを利用するのに適している」などとする文書が必要です。この女性は掛かりつけ医(吃音専門医ではない)に書いてもらったそうです。

 スマホ画面に文字を打てば、通訳が音声に変えてくれるのですから、吃音者にとっては非常に役に立つ可能性を秘めた制度だと思います。

 また、別の会員が、ユーチューブ動画「一瞬で惹きつける声を出す方法」を紹介しました。「明日からやってみよう」という感想も聞かれました。


 <香川大学教育学部で吃音出前講座 2023年1月25日(水)10時半~12時>

 香川大学教育学部で教職免許取得を目指す1年生約180人を対象に、オンラインで吃音出前講座を開きました。教育学部で講座を開くのは今回で四回目。写真は教育学部の演習室からオンライン発信する様子です。

 プログラムは、担当教授の説明、香川言友会員の司会によるあいさつから始まり、動画をまず映し出しました。専門家による吃音解説と複数の当事者による体験談を編集したものです。続いて、当事者4人が生で画面を通して体験談を語りました。その後、学生たちに書き込んでもらった感想などに対して、4人が答えていきました。学生たちには事後にアンケートも書いてももらいました。


 <香川県立津田高校での吃音出前講座 2022年12月21日12時10分~1時間>

 県立津田高校(さぬき市)の体育館で全校生徒約260人と教職員約40人の計約300人に向けて吃音出前講座をしてきました。岡山言友会のメンバーにも協力してもらい、言友会員ら7人が津田高校に行きました。

 講座は高校の特別授業という位置付けで、最初に香川言友会から「言いたいことが頭にあるのにどもってうまく言葉に出せない。そんな症状がある人が普段、どんな困難を抱えているのかを、皆さんに伝えたくて今日ここに来ました。皆さんの中にも、吃音で悩む生徒さんがいるかもしれません。その子を前にした時にどう振る舞ったらいいのか、そんなことも考えてもらえれば、私たちはとてもうれしいです」とあいさつしました。その後、香川言友会員で香川県教委特別支援教育課主任指導員でもある言語聴覚士が吃音ミニ解説(写真上)を行いました。

 続いて、当事者の2人が登壇。最初は高松市の女性会社員です(写真左)。言えない言葉を別の言葉に置き換えてしゃべっていることなどを具体的に紹介し、「見えない苦しみを持っている人が周りにいたら、また、自分がその立場だったら、と想像してほしい」と語りました。

 2人目が、岡山言友会員で、精神障がい

者小規模作業所の支援ワーカーとして働いている男性が登壇(写真左)。子どもの頃からの体験を振り返り、「私にはどもりという生きづらさがあり、世の中にはいろいろな生きづらさを抱えた人がいる。でも生きています。問題を解決しなくても生きていく方法もあります。どもりながら生きていきたい」と話しました。

 この後、10人以上の当事者らが登場する動画の放映し、質疑応答。高校生からは「吃音には慣れるのでしょうか」と質問がありました。

 それに対して回答として「言い換えが身に付くと、親は私が治ったと思っていた。そういう意味で慣れたと言えば、慣れたのかも」、「私は、周りから見れば吃音だと分からないような話し方を身につけています。別の人は、堂々とどもって話す人もいます。その人なりに慣れた結果だと思います。でも、慣れることができず、話すことに消極的になり、内にこもってしまう人もいます。皆さんが、どもる人を前にしたら、せかさずにじっくり待ってあげてください」などと回答しました。

 最後に、生徒会長から感謝のあいさつをもらいました。こう話してくれました。「この人は吃音?と感じたら、その人の立場になって、どんなことをしてほしいかを考えていきたいです」


  <第29回例会 2022年12月17日(土)14時~16時25分>

■開催場所 瓦町市民活動センター8階第1会議室(対面のみ)

■参加者 3人(10~60代の男性)

※年末で通常より1週間早めに開催したこともあり、「12月も開催は最終週だと勘違いしていました」という人や、「年末で仕事がたてこんでいて行けません」という人が多く、参加者は3人と少数でした。ただ、その分、じっくり話し合えたと思います。

■内容

11月の言友回全国大会の分科会の一つ、「吃音のある子どものために大人にできること」(講師坂田善政・国立障害者リハビリテーションセンター学院言語聴覚学科教官)の資料をもとに、3人で内容を深めました。

感想は以下のようなものがあがりました。「自己肯定感が大事だと思った。自分が駄目なことも含めて自分を受け入れることも、自己肯定感につながる」「でも、吃音を認めてくれる環境はなかなか難しい」「吃音とはどんなものか、分かってもらうことが大事。あの人はどもる人、と周りに知ってもらえると楽になれる」「どもってかわいそう、とは思わないでほしい」


  <第28回例会 2022年11月27日(日)14時~16時20分>

■開催場所 瓦町市民活動センター8階会議室1(対面のみ)

■参加者 7人

10代~60代。女性は1人、男性が6人

1人が新たに会員になってくれました。

■内容

 第4回香川吃音のつどいでの参加者アンケートをみんなで回し読みしたうえで、つどいでの伊藤伸二さんの講演について感想や意見を言い合い、理解を深め合いました。

 その後、19、20両日に横浜市で開かれた言友会全国大会に参加した2人が、その内容を報告しました。

 続いて、吃音のつどいの進行方法を振り返って改善点を話し合い、12月21日に予定している津田高校出前講座の準備の現状を報告。また、来年の活動について、「高松市の男女共同参画市民フェスティバルに参加して、その場で吃音のつどいをしてはどうか。そうすれば、さまざまな市民活動団体とも交流が生まれるのでは」という意見もありました。


  <第4回香川吃音のつどい 2022年11月13日13時~17時>

■参加対象 吃音当事者やその家族、支援者、関心のある人たち39人が参加

■開催場所 香川大学教育学部611講義室で対面で参加費無料で開催

■後援 香川県教育委員会と香川大学教育学部(四国労働金庫社会貢献活動助成対象事業)

■メイン講演

 日本吃音臨床研究会会長の伊藤伸二さんに「吃音と上手につき合う」をテーマに講演してもらいました。伊藤さんは自身の体験を3期に分けて紹介。平気でどもっていた小学2年までの第1期、小学2年の時に学芸会でセリフのない役を与えられたことで、どもりにマイナスイメージを初めて抱き、悩み始めた第2期、21歳の時に吃音当事者の仲間たちの中に入ったことで「どもれる体になれた」と気づいて以降の第3期。それらをベースに、「吃音のしゃべり方は変えられない。でも、それを問題と思う自分の考えは変えられる」と力説されていました。

■グループトーク

 講演の後に6人程度のグループに分かれて講演内容を深め合い、質疑応答をして終了しました。

■アンケート

 終了後に参加者の皆さんにアンケートを書いてもらいました。「伊藤さんの話は、吃音以外にも全てのコンプレックスを持つ悩める人にも有益だと思った」「変えることができるものは変えていく勇気を、この言葉が印象的でした」「吃音を否定的に捉えないということが印象的」「私たちが良かれと思ってやったことが、本人の自己肯定感を低下させてしまうことがあると知りました」などさまざまな感想がありました。


  <第27回例会 2022年10月29日(土)14時~16時50分>

■開催場所

高松市男女共同参画センター6階第1学習研修室で、対面のみ

■参加者6人

10~60代。女性1人、男性5人(うち1人は初参加で入会してくれました)

■内容

▽新しい人に対して、互いに自己紹介。その後、新しい人に対して、アドバイスなどをし合いました。また、新しい人以外でも、アドバイスを求める声があり、アドバイスをし合いました。

▽10月に放映されたNHKのバリバラ「吃音と生きる子どもが集合」について、感想を語り合ったり、自分のことに当てはめて考えたりしました。


  <第26回例会 2022年9月25日(日)14時~16時50分>

■開催場所

瓦町市民活動センター8階第1会議室でハイブリッド

■参加者9人(結果的に対面のみに) 10~60代

▽女性1人、男性8人(このうち2人は岡山言友会の方でした)

■内容

【岡山言友会はどんなことをしているのか】

▽岡山からFさんとWさんが顔を出してくれましたので、岡山ではどんな活動をしているのか聞きました。興味深かったのは、地元大学のSTが中心となって毎年開かれている「岡山言語まつり」に毎回参加していること。STが扱う症状や障害(吃音含む)の当時者たちが自分たちの症状を発表し、交流するそうです。

【吃音に関係する映画やドラマ、書物で語り合い】

▽英国エリザベス女王の死去に伴い、その父ジョージ6世の映画「英国王のスピーチ」について粗筋紹介や感想などを語り合い、その後、ドラマ「ラブソング」や「志乃しゃんは自分の名前が言えない」、遠藤周作の小説「彼の生き方」などについて語り合いました。


  <第25回例会 2022年8月27日(土)14時~16時45分>

■開催場所

高松市男女共同参画センター(たかまつミライエ)第1学習研修室でハイブリッド

■参加者8人(10~60代)

▽対面=5人(女性2人、男性3人) オンライン=男性3人

■内容

【2テーマで意見交換・「吃音があって良かったこと」「切り抜けたこと」】

SMさん(50代)「結婚式の新郎挨拶で用意した文章を読む時、最初が出なかった。隣の妻に「一緒に言って」と小声で頼むと、妻はきょとんとしていたが、すぐに察してくれて、一緒に言ってくれて難を逃れた。周囲は私が吃音だと知っていたのでかえって、場がなごんだ」

SRさん(10代)「吃音は高校2~3年が最もひどかった。でも、言葉で伝える大切さが分かるようになった。また、元々早口だったが、吃音があったから、ゆっくりしゃべるようになった」

Tさん(20代)「吃音がなかったら今の仕事もしていないし、阿波踊りもしていない。吃音の活動もしていない。吃音があったからこそ今がある。取材を受ける機会に恵まれた。普通はこういう機会はなかなかない」

Hさん(50代)「仕事で用件が言いにくくなると、事前に準備してきた資料を見せながらだと話しやすい。自分の名前が言えそうにない時は、すぐに名刺を出す」

OAさん(60代)「25年前、吃音から逃げてばかりではいかん、中途半端で隠しながらでは駄目だ。言いたいことを言おうと思った。そうすると、だんだんと気にならなくなった。吃音があったおかげで、人の痛みが分かるようになった」

【職業が教師のHMさん(娘さんが当事者)の話】

▽子育てで、周りから「固く育てているのでは」「きついのでは」「ゆったりと育てたら」とよく言われ、傷つくことが度々ある。夫の両親にはまだ、娘が吃音だと話していない。

▽学校で教師の立場として、吃音が疑われる子がいた場合でも、親には「お子さんが吃音では」とはなかなか伝えにくい。親がどう反応するか分からないから。トラブルになる可能性もある。「うちの子がそんなことあるわけがない」とか。また、吃音ではなかた場合には、それこそトラブルになるかも。だから、親から教師に相談してもらえれば、全力で動ける。

【上記のHKさんの教師としての話に対して】 

Yさん「先生から親に言うのは確かに難しいかもしれない。大人同士でストレートに言うと、親は受け止められないかも。そこで、先生はまず子どもに「最近、言葉、言いにくい?」と聞いてみる。そして、子どもから親に言わせる、それが良いのでは。


  <第24回例会 2022年7月31日(日)14時~16時45分>

■開催場所

高松市男女共同参画センター(高松ミライエ6階)第1学習研修室でハイブリッド方式

■参加者7人(20~60代男女)

対面=5人(女性1人、男性4人) オンライン=2人(男性2人)

対面で初参加あり。小学校教員の女性で、当事者の4歳娘さんのお母さんの立場で。

■内容

【吃音は個性?障害?病気?どう思いますか】

OAさん(60代)が「皆さん、どう感じていますか」と質問し、それを受けて意見を出し合いました。OAさん曰く「吃音のイメージは一般的にはマイナス。でも私は病気だとは思っていない。吃音は悪いものではなく、個性だと思う。

 

これを受けて、Sさんは「個性だと個人的には思う。でも自分においても、年齢によって捉え方は異なる。子ども時分はとても個性とは思えなかった。

 

HYさんは「年をとれば、あきらめることを覚え、すり抜けることが身につく。でも今10代の人なんかは大変だろう。

 

OTさんは「吃音は障害には違いない。でも今は、吃音以外の障害も出てきたので、吃音自体に以前ほどには気にならなくなった」

 

Tさん「吃音を知らない人はたくさんいる。多くの人に知ってほしい」

 

【子どもの頃、親にはどう対応してほしかったですか?】

当事者の娘さんのお母さんHMが娘さんの事を説明。「名前がまず、言えなくなった。随伴症状も出てきた。見ててつらくなった。自分の名前が全く言えなくなり、「私」と言うようになった。ところが「私」の「わ」も言えなくなった。すると、自分のことを指さして「この子」というようになった。娘の通う保育園に相談に行った。保育園では症状は出ていないと言われ、驚いた。でも保育園の先生は「そういえば、口数が少なくなったかも」。娘は家では「言えん、言えん」と真っ赤な顔して訴えることもある。皆さんに聞きたい。家族からどんな言葉をかけてもらいたかったですか?

 

Sさんは「家では、その子がゆったりとできる雰囲気にしてあげて。また、「この子」という言い方には感動した。「その言い方、よく考えたね」とお母さんからぜひ褒めてあげて。吃音の子は自己肯定感が低くなるから」

 

OAさん「お母さん自身がもっとゆっくりしゃべるのがいいのでは」

 

HYさん「家だけはアットホームに。もう少し大きくなったら、ちゃんとした吃音の知識を教えて上げて」

 

OTさん「周りにどもっている大人がいれば、少しは安心できるかも」

 

※HMさんは吃音を本をたくさん読んで勉強されているようです。コミック「きつおんガール」はまだ読んでいなかったなので、Yさんが貸しました。


  <第23回例会 2022年6月25日(土)14時~17時>

■開催場所

高松市生涯学習センター「まなびCAN」和室でオンライン併用のハイブリッド方式 

■参加者11人(10代~60代男女)

対面=8人(女性2人、男性6人) オンライン=3人(女性2人、男性1人)

初参加は対面でよこはま言友会の人、オンラインでは岡山言友会の人

■内容

【各自自己紹介】

よこはま言友会の人は、香川旅行に合わせて参加されました。岡山言友会の人は、前日の香川大学での吃音出前講座の様子を報じたテレビニュースを見て、香川言友会をのぞいてみようと思われたそうです。

【語り合い:吃音で困っていること、どう向き合っているか、新しく取り組んでいること】

参加者がそれぞれ語り、その感想を言い合いました。

【よこはま言友会はどんな活動をしているか】

会員数60人。川崎例会とよこはま例会をそれぞれ月1回開催するほか、親子吃音交流会を年2回開催、吃音フォーラム、啓発のための吃音講座を開催。また、レクリエーションとして花見、バーベキュー、登山、カラオケなども。例会は毎回の担当者をあらかじめ決めて、その担当者がやりたいことをやるそうです。

【徳島言友会が6月に設立、その報告】

香川言友会員の中には、徳島言友会員も2人おり、その2人が設立の報告をしました。

【香川大学吃音出前講座の報告】

前日24日の香川大学出前講座の報告をしました。

【全国大会】

今年の言友会全国大会はよこはま言友会主催で、11月19~20日、横浜市であります。

その説明もしてもらいました。ポイントは宿泊場所。今回は参加者は自力で宿泊ホテルを予約する必要があります。横浜駅周辺はすぐにホテルは埋まります。関内(かんない)駅周辺が予約しやすいようです。

 

 


 <香川大学で吃音出前講座 2022年6月24日(金)8時50分~10時20分>

 香川大学教育学部で3,4年生約70人に対面で吃音出前講座を開きました。今回で3回目になりました。受講生は全員、教職免許を取る皆さんです。熱心に聞いてくれて、感想や意見も活発に出ました。

 プログラムは以下の通りです。

 8:50 担当教授の説明。香川言友会会長あいさつ。

 8:55 事前編集した動画放映。内容は、香川県言語聴覚士会理事による解説講演

      「吃音とは何か」。続いて、20代の当事者5人による体験談披露。

 9:10 3人が生の声で体験談を語りました。3人は60代男性、50代女性(当事

      者高校生の母親)、30代女性(吃音に似た症状の構音障害当事者)。

 9:20 グループワーク。10人強の6グループに分かれ、言友会メンバー7人が各

      グループに入って一緒に語り合いました。

10:00 意見や感想の共有。各グループ1人ずつ、学生さんに皆の前で発表してもら

      いました。

10:15 香川言友会会長の御礼

10:20 終了


  <第22回例会 2022年5月29日(日)14時~16時50分>

■開催場所

瓦町市民活動センター8階第1会議室でオンライン併用のハイブリッド方式 

■参加者9人(10代~60代男女)

対面=6人(女性1人、男性5人) オンライン=3人(女性1人、男性2人)

オンライン参加の女性が初参加

■内容

【近況報告・自己紹介】

【初参加者との質疑応答】

当事者4歳児の母親が初参加し、「吃音で出たり出なかったりするのが不思議。皆さんの大変さなど体験談を聞きたい」と質問。ある男性会員は、社会人1年生の時の電話の壁のことを紹介。若い会員は「ゆっくり話すことを意識している」。女性の会員は「話すことから逃げてきた。隠して生きていけたらいいなと思って生きてきた。それだからかもしれないが、相手に自分の言いたいことが伝わらない。そういう自分に悩んでいる」。

【2~3人一組で語り合い】

2人組と3人組とオンラインパソコンの前に座る人を順に回していった。

【例会で今後、何をやりたいか】

「分かち合いの場。つらいことがあったら、それを共有する場」

「他の言友会では、アナウンサーをゲストに呼ぶ。しゃべり方のプロに語ってもらう」

「夏にバーベキューはどうか。屋外だから換気は問題ない」

【フリートークの時にテーマを決めるとすれば】

・それぞれが、工夫していることの紹介。

・吃音でよかったと思うこと。

・吃音の人が生きやすい社会にするには、どうしたらいいのかを話し合う。 

・年齢を重なるごとにいい方向に変わっている人もいる。なぜ変わったのか、どうやったら変われたのか、そんなことを知りたい。


  <第21回例会 2022年4月30日(土)14時~16時45分>

■開催場所

瓦町市民活動センター8階第1会議室でオンライン併用のハイブリッド方式

■参加者8人

全員が対面。10代~60代の8人(男性5人、女性3人)

オンライン参加予定が2人いましたが、欠席でした。

■内容

【各自自己紹介】

19歳男性が初参加だったので、この人に対して各自が自己紹介、その後で、この人が自己紹介しました。

【フリートーク】

初参加の人に対する質問や、その人からの質問。また、各自の最近の体験談の披露など。

【出前講座について】

▽香川大学吃音出前講座の開催日の第1候補6月24日、第2候補7月1日に決めました。

【第4回香川吃音つどいについて>

▽11月開催に向けて準備を進めることにしました。


  <第20回例会 2022年3月27日(日)14時~16時40分>

■開催場所

瓦町市民活動センター8階第2会議室でオンライン併用のハイブリッド方式

■参加者9人

会場対面5人(男性3人、女性2人)、オンライン4人(男性4人)

■内容

【別れと出会いをテーマに吃音に絡んで各自紹介】

▽男性A=知人の息子(非吃音者)が大学を退学した。励ましの意味で、吃音者が主人公の小説「彼の生きかた」(遠藤周作)を贈った。

▽男性B=テーマとは直接関係のない自己紹介

▽女性A=吃音に関して自分の個性と割り切っていきたい。言友会員の言葉「吃音は神様からの贈り物」は印象的だ。

▽女性B=かつては新年度の度に、どんな先生になるのかなど、不安でいっぱいだった。最近は、娘が吃音かもしれないので不安。眠たくなったら症状が出るようだ。今回、妹が参加したいと言っていたが、3歳半息子が通う保育園がコロナでバタバタになって欠席に。

▽男性C=昇任試験を受け、面接も。1人で受け答えし、うまく話せなかった。でも1発で受かった。うまくしゃべられなかたけど、吃音であることは知ってもらえた。

▽男性D=かつては、自己紹介は、時間かかってもいいのなら言えたけど、氏名のみとか短く済ませないといけない紹介は苦手だった。声の大きさ。途中から、大きな声で言おうと思った。それで何とかこなしてこられた。それも年齢のせいかもしれない。周りのことがあまり気にならなくなったからかも。若い時の方が吃音はしんどかった。

▽男性E=最近、英会話の本を読んだ。外国人は、自分の分かりやすい表現で伝わればいい。吃音と似ているのでは。吃音でも、何が何でもその言葉で話そうと思い込まなくてもいいのでは、と思っている。

▽男性F=新しい職場に入って自己紹介。過去3回、転職した。たくさんの人の中で、話せたこともあり、話せなかったことも。相手にちゃんと伝わったらいいと思う。あわてず、相手が何を求めているのか、つかめば。職場で今は、ナースコールが結構ある。すぐに情報を伝えないと。同僚には、仕事を任せてくれる人もいれば、「あかんな」と見切る人も。話すことは緊張するけど、逃げずにいくことが大事。

▽男性G=吃音になったのは中3。30代でひどくなった。自立支援センターに35年間。苦情とトラブルも経験している。初対面の人に話すことは難しい。

▽女性B=吃音であることはずっと隠していた。いつも普通に装うのがしんどかった。メンタルな面が吃音をきつくしているのではないか、ここ数年はそう思っている。

【質疑応答】

▽男性Fが質問=相手から「あなたが語り出すまでじっと待つのがいいのか、それとも、あなたが言いたいことを察して私が代弁するのがいいのか」と聞かれたら、どう答えたらいいのだろうか。

 応答=「ケースバイケース」「自分は、察してくれた方がいい」「吃音者を前にした非吃音者は誰しも、これは迷う。どうしてほしいのかと。吃音者はその都度、してほしい態度をはっきり伝えた方がいい」……

 【新年度上半期でやりたいこと】

▽香川吃音のつどいの開催。講師は伊藤伸二さんに決定しており、4月8日に会員の一人が伊藤さんに会い、日時や開催方法、テーマなどを打ち合わせてくる。

▽香川大学での出前講座。開催時期は未定。

▽その他の場所での出前講座。

▽レクリエーション。コロナ状況にもよるが。

【新年度役員】

 ▽現状体制の継続の賛同を得た。


  <第19回例会 2022年2月26日(土)14時~16時50分>

■コロナ禍のためオンライン開催

■参加 20代~60代の男女6人。このうち1人は吃音卒論を書いた学生。

■内容

▽近況などの語り合い。

▽卒論。香川大学教育学部の学生(非当事者)が昨秋から例会に参加し、私たちにヒアリングしていて、その内容を盛り込んだ卒論「学校現場における吃音児者支援の現状と課題~当事者の体験から見えること~」をまとめました。例会ではその内容を教えてもらいました、私たちが教師にしてほしかったこと、してほしいことが網羅されたすばらしい内容でした。

▽吃音川柳を各自が作り、披露しました。以下、紹介します。

【60代男性】

お先にが 言えずに今日も 最後まで

赤ん坊 どっちと聞かれ 僕と同じ

(※知り合いの話から作句。「男」「女」の「お」が出せなかったそうです)

我が名前 言いかえ出来ず 立ち往生

出欠で はいが言えずに 欠席に

タクシーで 行き先言えず 手前で降りる

【50代男性】

音読で 奈落の底に 落ちていく

伝えたい しゃべりたいのに あきらめる

電話口 着信鳴ると 凍る体

今日もまた あきらめばかり 日が暮れた

妻でさえ 分かってくれない このつらさ (※知り合いの話から作句)

頑張った よく切り抜けた 今日もまた

ゆがむ頬 マスクしてれば 気づかれず

2、3秒 間が空いて 語り出す

ひとことに 込める思いは 人一倍

颯爽と どもるリズムが 心地よい

ただじっと 待ってくれれば それでいい

【20代男性】

吃音になって 良かったと思える 時もある

場数を踏めば 新たな自分に 出会える

どもっも いいじゃないか それも個性

今日はダメでも 明日は明日の 風が吹く

人は皆 ため息の数だけ 成長できる

【学生】

苦しさは 分からないけど 分かりたい

【50代男性】

分かりたい その思いが ありがたい (※学生作句を受けて)

【60代男性】

吃音と 精神病とは 似たものか

きき返され 直ったつもりの 吃音で

【40代女性】

吃音は 気分が上がれば 出てこない

【50代男性】

川柳で 見える苦しみ 喜びも 


  <第18回例会 2022年1月30日(日)14時~16時50分>

■コロナ禍のためオンライン開催

■参加

20代から60代の男女8人(途中退席や途中参加が若干あり)。

このうち、20代男性が初めての参加。

■内容

<前半>

▽2、3人グループに分かれて近況報告などを語り合いました。

<後半>

▽認知行動療法を取り上げました。認知行動療法は、吃音とともに生きていくのに非常に有効な考え方とされており、会員の1人が参考資料2つを参考にして、パワーポイントを作成して説明しました。その後で、各自がコラム表(思考記録表)を実際に書き、その内容について話し合いました。 

▽参考資料は「ストレスや苦手とつきあうための認知療法・認知行動療法-吃音とのつきあいを通して」(伊藤伸二・大野裕著、金子書房)と岡部健一・旭川荘南愛媛病院院長の「第2回香川吃音のつどい」講演資料。


  <香川大学で吃音出前講座開催 2022年1月26日(水)10時半~正午>

 香川大学1年生約170人にオンラインで「知ってほしい吃音」出前講座を開きました。香川大学では昨年に続き、2回目です。今回の受講生は全員、これから教職免許を取る皆さんです。熱心に聞いてくれて、感想や意見も活発に出ました。

 プログラムは以下の通りです。

10:30 担当教授のあいさつ。香川言友会会長あいさつ。

10:35 事前編集した動画放映。内容は、吃音相談外来の専門医による解説、20代

      の当事者4人による体験談披露。

10:55 当事者ら3人が生の声で体験談を語りました。3人は20代女性(学生)、

      50代女性(当事者高校生の母親)、60代男性。

11:10 グループワーク。ZOOMのブレイクアウトルームを活用し、4、5人グルー

      プに分かれて、「自分が先生になったら、吃音の子に何ができるだろうか」

      をテーマに意見を交わしてもらいました。言友会メンバー7人が、担当

      教授が選んだ7グループに入って一緒に語り合いました。

11:30 意見や感想の共有。各グループの代表の学生さんに、どんなことを話し合っ

      たかを発表してもらいました。時間が限られているので4人だけでしたが。

11:55 香川言友会事務局長の御礼

12:00 終了

 吃音で今悩む子どもを、先生は救うことができます。そんな先生になってほしいという願い、そして、そうなるためのアドバイスがある程度、できたかなと思っています。


  <第17回例会 2021年12月18日(土)14時~16時50分>

■参加者

 30~60代の男女8人。このうち1人は、新しく参加された40代男性です。

■香川県社会福祉総合センターで

■新しい人に対する各自の自己紹介

■1対1での語り合い

 前回に引き継ぎ、1対1で語り合い、10分ごとに相手を替えていきました。

■年間計画

 来年の年間計画として、主に三つを決めました。出前講座開催、第4回吃音のつどい開催、人権フェスへの参加。実施目的は、啓発とPRです。

出前講座については、1月26日に香川大学で一般教職免許取得(予定)者約160人を対象に開きます。年明けに、プログラムを完成させることを決めました。

つどいについては、講師に呼ぶ候補者について具体的に話し合いました。

人権フェスは県の人権担当課が主催しているイベントです。県担当課担当者に年明けにも打診します。


  <第16回例会 2021年11月28日(日)14時~16時50分>

■参加者

 20~60代の男女6人。このうち1人は、吃音をテーマにした卒論を書く香川大学の学生さん。

■香川県社会福祉総合センターで

■1対1での語り合い

 最初に、1人対1人(10分程度)で、毎回相手を変えていく方式で語り合いをした。

■卒論質疑応答

 次に、学生さんに対して、卒論を書くに当たって、質疑応答をした。

■香川大学出前講座

 来年1月26日に香川大学教育学部で2回目の出前講座を開くにあたって、その打ち合わせをした。

■年間計画

 次回12月例会で、来年の年間計画を決めることにした。本日での案では、思いつくままに、「人権フェスティバルに参加して言友会をPR」「第4回吃音のつどいの開催」「吃音相談会の開催」「親子の会の場所を提供」「花見やクリスマス会の開催」などが出た。


  <第15回例会 2021年10月30日(土)14時~16時45分>

■参加者

 20~60代の男女7人。このうち1人は、高知から初めて参加した当事者息子さんのお母さん。

■丸亀市保健福祉センター(ひまわりセンター)で

■1対1での語り合い

 主に、1対1での語り合いをした。1回10分で、毎回相手を変えていく方式。互いにじっくり話ができ、また聞けた。吃音に対する向き合い方は人それぞれ違う。それぞれの考えややり方が分かって、充実した時間となった。

 最後に、各自が近況報告をした。


     <第14回例会 2021年9月26日(日)14時~17時>

■参加者

 20~60代の男女6人。このうち1人は、非吃音者の香川大教育学部4年生。吃音をテーマに卒論を書くために参加した。

■瓦町市民活動センター会議室2で

■各自の近況報告や自己紹介

■8月末の日本吃音・流暢性障害学会の報告

 プログラムの一つ「セルフヘルプグループと専門家の連携」で登壇したことの報告。また、シンポやセミナーなどをいくつかを紹介。

 例えば「マインドフルネスとコンパッションが成人吃音者の支援方法として注目されている。マインドフルネスは瞑想、コンパッションは慈悲だが、自分自身に寄り添うことを意味する」

「障害者手帳は、身体障害者手帳は5年以上の臨床経験がある医師なら診断書を書けるが、実際は吃音専門家でないと難しい」

「コロナ下、吃音訓練でもオンラインを取り入れる臨床が始まった。今後、専門家のいない遠方の人も利用できるようになるかも」など。

■9月11日の言友会中部大会の報告

マイメッセージで、ノンフィクション「吃音」著者に近藤雄生さんも登場していて、「近藤さんは最近、どもることが復活してきたらしい」などと報告。また、メイン講演の乙武洋匡さんの講演「自分を愛する力」の概略を報告。自己肯定感の大事さを訴える内容だった。

■現在準備中の香川大出前講座の進捗状況を説明

・実施日は1月26日に決定。

・教員免許取得見込み・済みの約180人が対象

・何をやるかを話し合った。近く、担当教授に相談に行くことも決めた。

■香川大学生からの質問、回答

・質問は「子どもの頃、こういう授業は良かったとか、良くなかったとか、教えてほしい」

・回答は以下

▽音読がいやだった。みんなの前で発表するのはいや。

▽小テストというのがあった。自分で○をつけて、担任に一人ずつ、点数を言いに行く。また、起立号令、こんなのがいやだった。自己紹介も、自分の名前は言い換えがきかない。「名前も言えんのか」と教師から言われたことも。

▽起立と言う時は、「きりー」などとうめくような声で発していて、それでOKとされた。朗読は、自分の番は飛ばされた。先生は配慮したのではなく、全体のペースが遅くなるのがいやだったから。面倒くさいから。自分としてはしょうがないと思っていたが、悔しさも。周りからはバカにされた。

▽音読では、子ども同士が次を当て合った。いじわるな子から「次は、あいつ当てろ」と示され当てられ、結局は、何も発することができず、泣いた。担任からフォローはなかった。楽だったのは、小3、4年の時は、先生が全部教科書を読んでくれた。音読はなかった。だから、この2年間は安心して過ごせた。

▽吃音児にとって良い授業は、当人に気づかれないように先生がうまく配慮してくれること。吃音児に配慮を意識させたら、負担になってします。自分は4年生以降、学校生活が楽しくなった。おそらく先生がいい配慮をしてくれたと思う」

▽良い授業とは、たとえば、先生があらかじめ、「話すのがいやな人は、書いてもいいですよ」とはっきりと話し、自己紹介は黒板に書いてもいいようにする。その際に注意してほしいのは、「苦手な人」「得な人」ではなく、「いやな人」「好きな人」という言葉を使ってほしい。「苦手」はマイナスの意味がある。吃音はマイナスだという意識を子どもに持たせないように。

■会の活動として、出前講座以外に秋以降は何をするか

▽吃音のつどいを開きたい

▽もっと話しやすい例会にしたい。例えば、1対1の時間を3分で何回かやる。最近のやり方は、話せる人ばかりが話している傾向がある。

 

▽司会を交代でやるべき。同じ人がいつもやると、例会の中身がマンネリ化する。


 <第13回例会 2021年8月28日(土) 14時~16時45分 オンライン>

■参加者は40~60代の男女6人。

■各自近況報告 

 そのうちの1人の発言(高校生息子さんが当事者の母親)=香川言友会リーフレットは学校では配ってもらえなかった。団体の勧誘はできないとの理由。その代わり、プリントを作成してくれて、それを生徒たちに配ってくれた。

■映画「マイ・ビューティフル・スタッター」の鑑賞

 映画の日本国内広報担当の奥村さん(字幕翻訳担当)の許可を得て鑑賞した。感想は奥村さんに伝える。

■映画の感想の共有

▽当事者高校生の母親=アメリカでも日本と同じようにつらい思いをしている子どもがいて、周りの理解が進んでいないことが分かった。吃音があっても大丈夫と思えるようになれるといいなと思った。

▽当事者50代男性=何度か見ているが、見る度に、自分の昔のことを思い出し、涙をこらえる場面がたくさんあった。この映画の言いたいのは、コミュニケーションとは何か、ということだと思う。吃音があっても大丈夫、と子どもたちに伝えたい。でも、キャンプ主宰者が言うように、そう思えるには時間がかかる。一生かかる人もいる。それでも、それを子どもたちに伝えたい。

▽当事者40代男性=私も物心ついた頃から、今45歳だが、この映画の子どもたちと同じだと感じた。本当は治療薬や薬があれば回避できるけど、私も何年探しても処方は今はない。みんなでわかり合えていくのが大切だと感じた。

▽当事者60代男性=主題歌を歌った若者(達磨さん)は吃音あるのに、インタビューではつとつと話していて、話す仕事について大変だと思った。私は話す時は工夫している。

▽当事者60代男性=映画では、子どもたちはキャンプを通して、吃音で悩んでいるのは自分だけではないと分かった。いつもは周りに吃音がいないから、1人だと思い込んでしまう。でもキャンプで、そうじゃないと気づく。それが分かっただけでも、大きい。一般の人にも見てほしい。

NHK放映

▽9月3日23時からのNHKEテレ「ドキュランド」で放映される「わたしの言葉が輝く

~きつ音の子どもたちの2週間~」は、今日見た映画「マイ・ビューティフル・スタッター」の50分短縮版です。


 <第12回例会 2021年7月25日(日) 14時~16時45分>

■参加者は20代~60代の男女10人。このうち3人は新会員。

■丸亀市保健福祉センター(ひまわりセンター)3階会議室1

■進行

各自近況報告・自己紹介をした後、香川大学教育学部での吃音出前講座で上映した体験談ビデオを上映。休憩をはさんで、ビデオ及び学生に書いてもらrったアンケート概略版をもとに、感想を語り合った。

感想としては、ある会員は、アンケートの中で「音読でも一人一人に当てる必要があるのか? 授業で何をするにしてもその意図を意識したい」という記載を取り上げ、「授業から音読がなくなれば、救われる子どもは多い。そういうふうにしてくれる先生が増えてほしい」ということを話した。また、自身の子ども時代を振り返って、感想を話した会員もいた。その後には、ざっくばらんな語り合いをした。

語り合いでは、「子どもが吃音。幼稚園でマネされた」と悩みを話す会員も、また、「吃音で堂々としゃべることが肝心だと最近、思い始めた」と話す会員もいたり、「吃音は治らないのか。所詮、対処法しかないのか」と悩む会員もいた、

最後に、全国大会のチラシをどこかにまける人は、何部か持って帰ってもらった。


  <第11回例会 2021年6月26日(土) 14時~16時50分>

■かがわ総合リハビリテーション福祉センターの第1研修室で開催

■参加者は20代~60代の男女8人(うち非会員は1人)。当初はさらに4人が参加する予定だったが、会場のリハセンターが現在、県外在住者及び、県外に行ってから2週間経っていない人の利用を禁じているため、その4人は参加できなかった。

■各自が近況報告をした後、3月に放送されたNHKドラマ「きよしこ」を観賞し、感想を語り合った。

■7月実施予定の大学での出前講座の進み具合、10月の全国大会のチラシは7月上旬に出来上がりことなどを報告した。 


 <第10回例会 2021年5月30日(日) 14時~16時25分>

■オンラインで開催

■参加者は20代~60代の男女10人(うち非会員は3人)

■各自が近況報告をした後、総会を開き、昨年度収支報告、今年度予算報告などをし、賛同を得た。

■「コロナ禍の中で吃音者として思うこと」をテーマに語り合った。「スーパーレジで<袋いりますか>と聞かれても、言葉で返事せずにしぐさだけで返事をすることが、飛沫防止の観点から、不自然でなくなり、楽になった」「電話でやりとりすることが多くなった。対面の方が話しやすい」「マスクをすることで、どもりが出にくくなったという人がいる」などの意見が出た。

■中部大会の実行委員長(名古屋言友会)が参加し、中部大会の内容を紹介してくれた。


 <第9回例会 2021年4月24日(土) 14時~16時5分>

■オンラインで開催

■参加者は20代~60代の男女9人(うち、非会員は1人)。終始ミュートで顔なしでの参加者もいた。

■各自の近況報告。非会員のNHKディレクターも出席していたので、話を聞いた。

■香川言友会が進める出前授業の進み具合を報告した。大学で開く方向で話を進めており、連休明けに具体的な内容を詰める。今後、保育所など少人数でもやりたいと提案もあった。

■吃音に伴う成功体験・失敗談を共有した。30年前の新入社員の時の成功談では、人を目の前にして吃音が出そうになったら、にっこり笑って時間稼ぎして間を取った人も。別の人は昔、電話しようかどうしようか迷った時、悩むより先にすぐにダイヤルを回した。また20代の女性は、吃音を周りにさらけ出すことで、周りが自分への対応が変わり、過ごしやすくなったことを挙げた。また、相手の目を見たり、手を動かしたりすると伝わった。

■10月予定の香川開催全国大会での分科会の内容を深めた。「親子のつどい」や「寸劇吃音あるある」など。また、コミュニケーションとはそもそも何なのか?言葉だけなのか?表情は? そんなことが話し合えないかとの提案もあった。なお、全国大会はコロナのため、対面かオンラインか、ハイブリッドか、まだ決めかねている状況も共有した。

■連絡事項として、全国大会の運営スタッフで連休明けにでも、打ち合わせをオンラインでやろうということを提案した。近く日程調整をすること。


 <第8回例会 2021年3月28日(日)14時~16時40分>

■香川県青年センター(高松市国分寺町)で。

■参加者は20代~60代の男女9人(うち、非会員は1人)

■各自の近況報告。就活面接を経験した女性も参加。その話を受けて、自分の時の体験を話す人もいた。

■北海道の看護師自死の労災判決について近藤雄生さんが書いた文章の感想会

最初に文章(https://kangaeruhito.jp/article/50145)の概略や背景を整理した上で、ざっくばらんに感想を言い合った。このようなことが二度と起こらないように、各自が考えるきっかけになった。

■全国大会分科会で何をやりたいか、グループトーク

1月オンライン例会で出た案や過去の全国大会の分科会の例を参考に語り合った。いろいろな柔軟な発想が出た。例えば、「みんなでそれぞれに成功体験を発表し合い、共有し合う」「認知行動療法を知りたい」「そもそもコミュニケーションとは何か? 言葉だけか?」「親子のつどい」「吃音者の就労と、就職してからの課題」「「吃音あるある」を寸劇で」

■リーフレットは、必要な人には持って帰ってもらった。


 <第7回例会オンライン 2021年2月27日(土)14時~16時20分>

▽参加は20~60代の男女9人。このうち非会員は1人。

▽各自の近況報告

広島例会に参加した会員からの報告

2月14日の広島言友会オンライン例会に参加した人が、その例会での講演「複式呼吸による発声~吃音矯正の体験~」についてパワーポイントを使いながら説明した。

全国大会について

 大会当日にスタッフとして動ける人数を確認した。

 講演の講師を誰にするか話し合った。

 実行委員長は香川言友会会長に決定した。

出前講座について

 以下のような声が出た。

 保育所、小中高、短大、大学などでできるかどうか探していく。

 やるとなったら、新年度になってからだろう。

 県担当部署に「出前講座が可能」とアナウンスしておけば、依頼する側はしやすくなる。

リーフレット

 県担当部署に1900部、既に渡した。現在、手持ちは2100部。このうち、県に新たに1000部渡す。必要とする会員にも渡す。


    <第6回例会オンライン 2021年1月31日(日)14時~16時半>

▽ZOOMで初めて開催。このため、初心者用にお試し時間を正午から設けた。

▽参加は20~60代の男女13人。このうち非会員は3人。NHK高松放送局からも取材の仕込みのために1人参加

▽ZOOMは40分で切れるため、概ね30分ごとに休憩(10分)を設けた。

▽参加者各自の近況報告から始めた。

▽全国大会計画の概要を佐々木が説明した。

▽県担当者2人(障害福祉課と県教委特別支援課)に面談したことを古市が説明した。リーフレットも1800部渡し、効果的にまいてもらう。

▽全国大会で何をやりたいか、アイデアを出し合った。

・吃音に関する著作がある人を講師に呼ぶ。

・行政として先進的な活動をしている組織に話をしてもらう。

・香川言友会が始めた出前講座が今後も何回か開くことができれば、その実践報告をする。

・バイデン米大統領からビデオメッセージをもらう。

・当事者や吃音をテーマにした歌手や落語家を呼ぶ。

・分科会で、先生たちに参加してもらえるような内容はできないか。親子のつどいができないか。年齢別や学生同士の分科会は。

・心理学の専門家の話を聞きたい。

・観光ツアーもやりたい。うどん、栗林公園。今回は1泊2日でタイトではあるが、3連休の前半。日程の余裕がある希望者を集めて、閉幕後にやる。

・グループワークをテーマ決めてやる。今困っていること、こういうふうに克服した、そんなテーマ。全国大会プログラムの最初に持ってきて、打ち解けてもらう。ワールドカフェ形式でやる。

・就職を前にした学生のためのプログラムもしたい。

▽フリートークの時間も設けた。吃音高校生を持つ母親が「吃音改善を試みたことがある人はいますか」と質問を投げかけ、何人かが応じた。この母親には、香川言友会のリーフレットを例えばクラス人数分とか、送ることも話し合った。 

▽ZOOM例会の感想として、「皆さん、緊張していた。コーヒーを飲みながらとか、もっとリラックスしてやりましょう」との意見も出た。


   <第5回例会 2020年12月19日(土)14時~17時>

▽香川県青年センター(高松市国分寺町)

▽参加は20代~60代の男女9人

▽最初は3人でスタート。近況報告をし合っているうちに、次第に参加者が増えてきた。

▽会活動PRのためのリーフレットの完成版を披露。とりあえず2000部刷り、1月例会で配布先などを決めることになった。

▽会PR撮影をとりあえず始めた。まずは1人分だけ撮影した。今後の例会でも折りに触れて撮影映像を増やしていき、ある程度まとまった段階で編集する。この動画は出前講座などで活用していく。

▽言友会全国大会香川開催では何をやりたいか、という意見も出た。例えば、

・講演で誰を呼ぶか。コミックエッセー「きつおんガール」の著者小乃おのさんはどうか。作家重松清さんは来年3月20日に「きよしこ」がNHKで放映されるから、来年の旬の人にはなる。

・バイデン米次期大統領のメッセージをもらおう。米国の吃音団体を通して依頼すれば、バイデン氏も票につながるから、断れないだろう。

・日程を早めに決めれば、知事が来ることも可能だそうだ。県の後援はもらえそう。

・分科会をやるとしたら何をやるか。女性の会、パパの会、若者のみの集まり、など同じ悩みを抱えている人たちごとに開いては。子どもが集まれる会を作ってはどうか。

 ▽全国大会に関しては、会場を押さえるべき。キャンセル料がいつから発生するかも確認して。120人規模の会場、宿泊が可能な場所はどこがあるか。

 


  <第4回例会 2020年11月29日(日)14時~16時45分>

▽高松市市民活動センター会議室2(瓦町)

▽参加は20代~60代の男女13人

▽11月20日に県東部の「さぬき・東かがわ小学校教育研究会養護部会」(保健室の先生)の研修会に出向いた出前講座の様子を撮影した動画を上映し、報告した。講座で体験談を披露した4人がそれぞれ感想を話した。

▽会活動PRのためのリーフレットの試作品ができあがったので、それを示して、改善点を話し合った。その結果、「当事者の声を盛り込むこと」「表紙の<吃音>にフリガナを振ること」などの意見が出た。それらを反映させることにした。

▽来年の言友会全国大会の香川開催の打診が、全国言友会連絡協議会(全言連)から来ていることを報告した。過去の全国大会のパンフレットを示しながら。

▽全国大会については、例会で話し合った結果、次のような内容にまとまった。

・開催期間。全言連からは「開催期間はこれまで2泊3日が定番だったが、開催地負担が大きいので、1泊2日でもOK」と言われていることを示した。1泊2日なら参加者にとっても経済的負担が少なくなって全国から集まりやすいし、運営が楽。2泊3日なら中日でいろいろなことができるが、運営が大変。結論としては、1泊2日とした。

・講演会場と宿泊場所は同じ会場にすることにした。理由は、運営が楽になることと、万が一コロナで準備が大幅変更になった場合も対処しやすい。また、宿泊場所が違う場所だと、移動時間がもったいない。1泊2日だから時間は有効に使うべしなので、宿泊場所は同じ会場にする。

・開催時期は、今から準備することを考え、また、コロナ終息の希望も持てることから10月とする。 

▽学生を引き込めれば面白いのでは、との指摘も出た。香川大の教員(発達障害専門など)も引き込むこともあり?

 


  <第3回例会  2020年10月31日(土)14時~16時半>

▽かがわ総合リハビリテーション福祉センター(高松市田村町)

▽参加は10代~60代の男女12人

▽言友会全国大会オンライン大会(10月10、11日開催)と国際吃音啓発の日オンライベント(10月24日開催)に参加した会員が、その内容を報告。

・全国大会は岐阜県高山市の総合病院勤務の言語聴覚士の講演「吃音のある子どもを支えるために園や学校でできること」を重点的に報告。この講演は、幼稚園・保育園、学校の先生らにぜひ実践してほしいことを、具体例をふんだんに盛り込んで紹介されている。

▽2グループに分かれてグループトーク。その後、会活動PRのリーフレット作成に向けて、盛り込む内容やデザインをワールドカフェで相談した。その結果、裏表1枚ものではなく、三つ折りにすることにした。その理由は、三つ折りの方が簡単に捨てられないと思われるため。盛り込む内容については、次のような意見が出た。

「一番伝えたいことは<ひとりじゃない>。この言葉を全面に出す」

「<どもってもいいよ>については、ある程度受け入れることができた段階で使う言葉

なので、チラシに使う際には注意が必要」

「香川言友会は、手を差し伸べる支援者のグループなのか、当事者のグループなのか、そ

のあたりを明示するべき」

「吃音の人は悩んでいるのに、吃音を隠すため、学校の先生は気づかない。先生に知って

ほしい」

「表紙は5文字くらい。<吃音>の言葉は必要」「見やすく、分かりやすく」

「吃音を知らない人にいかに手に取ってもらえるか、パッケージに工夫を」

「電話番号よりもホームページのQRコードがあった方がいい」

「吃音で悩んでいる人に向けた内容にするのが一番の目的」 

「年齢別で言うと、若い人の方が悩んでいるので、若い人を重視した内容に」

 


   <第2回例会 2020年9月27日(日)14時~16時半>

▽香川県青年センター会議室(高松市国分寺町)

▽参加は10代~60代の男女21人。

▽前半は6グループに分かれてワードカフェ形式でトーク。テーマは「私にとって吃音とは?」。

▽休憩はさんで後半はもトーク。テーマは「言友会として何をしてみたいか、何を期待するか」

▽今後の計画を説明。県教委に渡す体験集の作成、吃音啓発のための出前講座、会PRのためのリーフレット作成など。出前講座については、11月20日に東讃地区の小学校の保健室の先生の研修会に出向きことも説明、参加した人を募った。

▽トークでは以下のような発言があった。

「言友会の全国大会を開けたらいい。数年の間にはやりたい」

「小学校に出かけていって周知活動をしたい」

「例会は、少人数の笑顔の会になっていければ」

「普通の人に、吃音のことを知ってほしい」「継続が大事」

「小さい子のリハビリにはどんなことをしているのか」

 


   <第1回例会 2020年8月29日(土)14~16時>

▽高松市市民防災センター(多肥下町)

▽参加は20~60代の男女21人。当事者以外にもその保護者、支援者(言語聴覚士や県障害福祉課職員)も。また、高知や愛媛からも参加。

FM香川(放送は8月13日)の収録(8月6日)の際の話も披露した。

▽それぞれ自己紹介をした。例えば、

「普段は言葉を言い換えて対処している」

「今後、就職面接もある。治る方法あるのか、意見聞きたい」

「大勢いる中、話すのは難しい。でも挑戦していきたい」

「人の名前を呼ぶのが難しい。呼びやすくなりたい」「大学3年の娘が吃音」

「吃音は逃げると追いかけてくる」「5歳の息子が吃音。どう向き合えばいいのか」

「妻は、私がこの会に行くのは反対。妻でさえ、この苦しみを分かってもらえない」

「みんなで補え合えたら」「吃音のつらさは周りには理解してもらえない」

「本人が必要最低限しか話していないから、周りには気づかれない」

▽フリートークもした。